現地レポート:シンガポール、大型リゾート開業と羽田就航後の変化 (5/5)

大型リゾート施設を基点としたシンガポール観光

101210gr_05.jpg 施設内で観光や食事、ショッピングが"ワンストップ"で楽しめる大型リゾートの誕生で、シンガポールでの「滞在型」の旅行が可能になった。リゾート内の施設を利用してのんびりと過ごすのも良いが、せっかくシンガポールを訪れたら「ローカルな体験」もしたいものだ。

 例えば、マリーナベイサンズで滞在するなら、夕食後に少し足を伸ばして同リゾートからタクシーで5分程のクラークキーを訪れてみるのも良いだろう。多くのレストランやバーが並ぶ界隈は、夜になると仕事帰りの会社員や若者などたくさんの人で賑わっており、シンガポールの活気を肌で感じることができる。このほか、クラークキーでは「Gマックス・リバース・バンジー」という、いわゆる"逆バンジー"アトラクションもあり、多くの観光客が楽しんでいた。

 リゾートワールドセントーサに滞在する場合も同様である。視察するまでは、セントーサ島からは市内へのアクセスが不便なのではないかという懸念があったが、リゾート内は無料でモノレールが利用できるほか、安価なタクシーを利用すれば15分程で簡単に市内へアクセスできる。海外でのタクシー利用を不安に感じる人も少なくないが、シンガポールは治安が良いので心配なく乗車できる。そのほかの交通手段としては地下鉄も発達しており、じっくりと自分の足で観光したい人には便利だ。

 2つの大型リゾート施設の誕生に見られるように、シンガポールは経済成長とともに新しい観光スポットが登場し、観光スタイルも変化している。2011年にはマリーナ地区に大規模な植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」がオープンするほか、世界最大級の客船も停泊可能なクルーズターミナルのオープンも予定されている。今後もシンガポールの観光は進化し、さらに変わり続けるだろう。現地の最新情報に敏感になって商品の造成や手配、旅行者への案内をしていきたいし、そうすることが新しいシンガポール観光の可能性を広げることにもつながりそうだ。



カジノ場へ入場する際の注意点

101210gr_06.jpg シンガポール初となるカジノ施設が誕生した今、せっかくシンガポールを訪れるのであればカジノを体験したいものだ。しかし、マリーナベイサンズ、リゾートワールドセントーサともにカジノ場への入場にいくつかのルールを設けているため、お客様に案内する際は、気をつけておきたい。

 まず、カジノ場にはドレスコードがあるため、服装には注意が必要である。基本的にはカジュアルな服装でも構わないが、サンダル、タンクトップ、ハーフパンツでの入場は禁止されている。そのほか、観光客はIDチェックが必要とされており、パスポートを持参しなければならない。ただし、パスポートを見せれば入場料が不要になることになっている。また、場内での写真撮影は禁止されている。持参したカメラはバッグに入れる、もしくはロッカーに預ける等、注意が必要である。


取材協力:シンガポール航空(SQ)、シンガポール政府観光局
取材:本誌 福田えつこ