ハワイスペシャリストに聞く：エス・ティー・ワールド　武井良太さん

まさに何度でも行きたくなるハワイ
行く度に新たな発見がある魅惑の島々

　学生時代から旅行が好きで、ヨーロッパを旅したという武井さん。旅行好きから旅行会社に入り、今年で12年目。これまでに訪れた国と地域は50ヶ所以上にのぼるという、まさに旅のエキスパートです。実は昔、ハワイは日本人だらけで、わざわざ行く所ではないとさえ思っていたとか。しかし、初めて訪れたハワイに衝撃を受け、今では家族旅行をするまでに。遠い将来はハワイに住みたいという武井さんに、ハワイの魅力をうかがいました。

株式会社　エス・ティー・ワールド
本社内支店　副支店長　武井良太さん

Q．これまでの担当や行かれた国はどこですか

　学生時代はとにかくヨーロッパでした。歴史や文化にこだわっていたんでしょうね。スペインではあちこちの村でフラメンコの夏祭りに参加したんですが、日本でいうところの盆踊り大会のようで、とても印象に残っています。

　弊社に入社してからは、南太平洋、ハワイ、アジア、アメリカというようにたくさんの部署を体験し、あらゆる国へ行きました。ただ、これだけいろいろ行っていると慣れてしまい、多少のことでは感動しなくなります。もし心を動かされるとしたら、心からリラックスできるか、雄大な自然か、独特の異文化を目の当たりにするかだと思います。

Q．衝撃を受けたという、初めてのハワイについて教えてください

　初めてのハワイは、1999年にハワイ観光局が実施した研修旅行で行きました。ホノルル経由でマウイ島に入り、カパルア・ベイで夕食となったのですが、その時の風景がすばらしかったんです。サンセットが輝く中、遠くにラナイ島が見え、海の向こうにクジラの潮が上がっていて。これぞハワイという情景を目の当たりにして、こんなにきれいなところがあるんだと衝撃を受けました。

Q．ハワイへの渡航歴は8回とうかがいました

　はい。そのうち半分は仕事で、半分はプライベートです。ハワイに行きはじめたころは、細かい情報を把握できていなかったので、お客さまからお叱りを受けることもありました。例えば航空座席が離れてしまったとか、男性2人なのにダブルの部屋になったとか。しかし、そうしたお客さまがハードリピーターとなり、今でも私を指名してくださる、いわば財産のような存在になっています。現在の所属はハワイの部署ではありませんが、今でも年間40組の方々のハワイ旅行をお世話させていただいています。

　プライベートでは、実はウェディングで行きました。2001年の9.11事件のあった1ヶ月後だったので、親族からは「本当に行くの？」と言われましたが、こちらは旅行のプロなので、9.11後もハワイは大丈夫という確信がありました。あんなに日本人のいないハワイは初めてでしたが、人が少ない分、スタッフがまるでVIPのように歓迎してくれていい思い出になっています。

Q．その後はご家族でハワイに行かれているのですね

　1度は3世代ファミリーで、もう1度は家族だけで行きました。うちは父親と妻がゴルフをするので、母に子供を預かってもらい3人でビッグ・アイランド（ハワイ島）のマウナラニリゾートのサウスコースでプレーしました。海越えのホールがあるのでここを選んだのですが、景色の美しさは震えがくるほどでしたね。ゴルフはいろいろな国でしましたが、ハワイが一番だと思います。

　昨年、家族だけで旅行をした時は、オアフ島の定番コースを巡ってみようと、レンタカーでノースショアへドライブをしました。シュリンプのプレートランチやシェイブアイスを食べ歩くモデルコースのような内容でしたが、よかったですね。しみじみとハワイの田舎を満喫してきました。

Q．ハワイの渡航経験をどのように活かされていますか

　やはり家族で旅をしたことにより、どこで何があると便利かというような具体的なポイントが分かってきます。子供のいない若い社員にはイメージできない部分を社内にフィードバックし、データベース化した情報を共有しています。この方法は他のデスティネーションでも実施していますが、ハワイの情報やトレンドはどんどん変わるので、常に勉強が必要ですね。

　ハワイに初めて訪れるお客さまは、だいたい定番のコースを選ばれます。それが、2度目、3度目になると、スタッフの体験に共感していただくようになり、情報の提供が有意義になっていきます。そうやってハワイファンを増やし、やがて他のデスティネーションへ行く際も指名していただけるよう、エス・ティー・ワールドのファンを増やしていきたいという思いがあります。

Q．次なるハワイ旅行の計画や夢はありますか

　次に家族で行く時は、子供たちにハワイ島のマウナケアで満天の星空を見せたいと思います。ハワイでは、日本にはないスケールの大きな自然を体験させたいですね。

　それにしても、ハワイは行くたびに発見がある所です。これだけ旅慣れている私でもどこか新鮮で、だから何度行っても飽きません。きっと、時間の流れや空気、人当たりの心地よさといった目に見えない魅力もひき付けられる理由のひとつなのでしょう。

　そう思うと同時に、これは本当のハワイの姿ではないのかもしれないと思うこともあります。実は自分はまだ現地のことをちゃんと知らないのではないか、と。そこに住めばまたいろいろと見えてくることもあると思いますし、いつか終の棲家にしたいという夢はあります。まだずっと先の話になると思いますが・・・。

ありがとうございました。

※「ハワイ・スペシャリスト」とは、ハワイ州観光局（HTJ）が旅行業界向けに実施しているEラーニングのこと。詳細はHTJのホームページへ。

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