ハワイスペシャリストに聞く：ワタベウエディング　神沢友梨子さん

ハワイならではの挙式の提案とともに、家族旅行の楽しみもサポート

海外ウェディングの渡航先として根強い人気を誇るハワイ。ワタベウェディングでも、取扱う海外挙式の約半数のシェアを占めています。最近では「国内か海外か」ではなく、「都内のホテルやゲストハウスにするか、ハワイのチャペルにするか」という、まったく違う選択肢の中からハワイを選ぶカップルも増えているとのこと。それだけに国内挙式並みのサービスやクオリティが求められています。ハワイ挙式の商品企画を手掛ける神沢さんに、ハワイ・ウェディングの現状をお話いただきました。

ワタベウェディング株式会社
営業本部　販売促進部
商品企画グループ　ハワイ担当　神沢友梨子さん
　　　　　
Q．ハワイ挙式の最近の動向についてお聞かせください 

　ここ数年の傾向として、海が見えるチャペルでの挙式だけでなく、その後のパーティを重視するカップルが増えています。おふたりだけの目線ではなく、挙式会場以外に食事ができる会場が備わっているか、ビーチでの記念撮影は列席者も一緒に撮影できるかなど、同行される列席者の方にウェディングを含めた一連の時間をいかに楽しんでもらえるか、という点に重点を置いて場所を選択する傾向が強くなっています。海外挙式のような滞在型スタイルでは、挙式前後の時間の過ごし方もハネムーンの大切な思い出になりますので、当社ではお客様のニーズを第一にアフターウェディングまで提案できるような形をめざしています。

Q．同行者数は一般的に何名くらいでしょうか 

　ミクロネシアなど距離的に近いデスティネーションに比べるとやや少なく、平均すると10名程度で、この傾向はここ数年変わっていません。カップルのご両親とご兄弟など、親族の方のみというケースが多く、20名を超えるグループは比較的少ないようです。それだけに親孝行旅行や家族旅行といった考え方が強くみられます。「両親を海外に連れて行きたいから」という理由で海外挙式を選ぶカップルも多いです。親世代にとってハワイというのは海外の代名詞といった要素もあるため、そういう方は「とにかくハワイで」と決めてらっしゃる場合がほとんどです。

Q．人気の高いチャペルを教えていただけますか 

　一番人気があるのが「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」です。お客様が滞在されるホテルが集中するワイキキ地区からは車で50分ほどかかりますが、通常の観光コースでは訪れない高級リゾートエリアで、非常に美しいロケーションが楽しめます。また、チャペルを出るとすぐにビーチがあり、ご家族でビーチでの記念撮影なども手配できます。チャペルに隣接するパーティ会場にはバンケットが3室あり、当社がプロデュースするウェディング専用施設となっているため、国内の披露宴と変わらないアレンジもできるので、好評をいただいています。ハワイでのパーティも近年、さまざまなバリエーションが求められており、着席してコース料理を味わったり、ハワイの風を感じていただきながらお食事ができるガーデンパーティなど、豊富なプランを用意しています。

Q．今後、注目を集めそうな挙式スポットはどのあたりでしょう 

　今、脚光を浴びているのはハワイ島でしょうか。先日、人気女優の沢尻エリカさんのドトールの農園でのウェディングが報じられ、この3月にはハワイ島を舞台にした映画が公開されるなど、ハワイ島が取り上げられる機会が目立っています。当社でもハワイ島での挙式を扱っていますが、よりハワイらしい挙式が提案できたらよいと考えています。ハワイ島を選ばれる方はリピーターの方が多く、ハワイ州で最古の教会である「モクアイカウア教会」なども人気があります。

Q．ハワイ挙式の魅力をひとことでいうと 

　ハワイには、いかにもビーチリゾートらしいチャペルがあり、人気がありますが、このほかに歴史のある大聖堂や教会もたくさんあります。このように異なるタイプから挙式会場を選択できるというのは、他のビーチリゾートにはないハワイならでは特徴でしょう。リゾートであっても歴史ある教会で挙式し、その後ビーチで記念撮影といった雰囲気の異なるスタイルを両方楽しんでいただけます。このあたりをもう少しアピールしていきたいですね。

Q．ハワイならではの挙式という点でこだわっている演出はありますか

 　「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」では今年8月、ハワイの神話を採り入れてリニューアルをする計画があります。挙式するカップルだけでなく、列席者の方にもここがハワイであることを感じていただけるような雰囲気になる予定です。また、「アロハ・ケ・アクア・チャペル」では、挙式時にレイを新郎新婦がお互いに掛けあうセレモニーを実施したり、紙ではなくコアウッドで作った結婚証明書をカップルにプレゼントしています。

Q．個人的にハワイの好きなところは、どんなところですか

　ハワイはリピーターが多いところですが、ハワイだからこそ感じられる風、そこに流れている空気というのがあって、だからこそ何度も足を運びたいと思うのではないでしょうか。個人的には学生時代に友人と初めて行った海外がハワイでした。その当時、ハワイにいると常に心地よい音楽がどこからともなく流れているといった印象を抱きました。地元で暮らす人も、みんながそこに流れているゆったりした時間が好きで、そういう空気を共有できる、観光客であってもその心地よさに浸って時間が過ごせるというのが魅力です。写真のような静止画で見ると、ほかのビーチリゾートと同じように見えますが、写真では伝えられないハワイのよさをどう表現するかは永遠の課題ですね。

ありがとうございました。

※「ハワイ・スペシャリスト」とは、ハワイ州観光局（HTJ）が旅行業界向けに実施しているEラーニングのこと。詳細はHTJのホームページへ。

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