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ピクニック気分でウクレレ・イベントを

日本のイベントがハワイで開催、「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ」
~日本から約120名を集客したツアーも~

 

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 日本では10年の歴史を持つウクレレ・イベント「ウクレレ・ピクニック」。それが昨年2月14日に初めてハワイでイベントを開催、本場ハワイで日本とハワイのウクレレ愛好家が一同に集まり、プロ&アマチュア・ウクレレ・プレーヤーの生演奏をピクニック気分で楽しむ「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ」という新しいイベントが生まれた。今回は今年2月13日に開催された第2回「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ」を、日本からのイベント参加ツアーの様子を含めてレポートする。今年は5月に、ハワイアンミュージックをテーマとした大型イベントが創設されるだけに、ハワイでの音楽関連のイベントにも注目したい。


日本からのイベント参加ツアーも催行

 

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 今年で2回目の開催だが、地元の人たちの間でも話題のウクレレ・イベントとなった「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ」。JTB法人東京が主催した日本からのイベント参加ツアー(2月10日~15日の4泊6日、成田・名古屋・関西発)は約120名を集客、関心の高さを裏付けた。当日のイベント以外にも特別コンサートやプレ・ライブなど、滞在中にさまざまなライブショーを体験できるのが、同ツアーのポイントのひとつ。

 日本からのツアーのホノルル到着日となる10日には、アロハ・タワーで、ツアー参加者のためのスペシャル・ウェルカム・コンサートを兼ねた「ウクレレ・レジェンド・イン・コンサート」が開催。ウクレレ・レジェンドとして知られるプレーヤーのオータサン(ハーブ・オータ)、エディー・カマエ、ライル・リッツが出演する豪華な内容だ。ホノルル・ハーバーの野外会場にはツアー参加者のほか、一般販売されたチケットを購入した現地の観客も多く集まった。コンサートのオープニング・アクトは関口和之バンド。ご存知、サザンオールスターズのベーシストである関口氏がウクレレ・プレーヤーとして参加するバンドだ。ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイの発起人でもある関口氏の挨拶からはじまり、次々に登場するウクレレ・レジェンドたちのすばらしい演奏に、観客が酔いしれた。

 ツアー2日目は終日自由だが、オプションで用意されたウクレレやリボンレイなど各種ワークショップや、ウクレレ工場見学に参加することも可能。そして3日目は、アマチュア・プレーヤーたちのステージ演奏を楽しむプレ・ライブで、イベント本番の会場であるカカアコ・パークの別ステージで実施された。日本からのウクレレ&フラ・グループ、そしてハワイのウクレレ・メーカーやウクレレ・ショップ・スタッフによる気軽なパフォーマンスも上演され、お祭りムードを盛り上げた。そしてツアー4日目にはいよいよ「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ2010」のステージを楽しむといった趣向だ。

 

多彩な演奏が楽しめる野外ステージ

 

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 青い空が広がる夏日となったイベント当日。海を見渡す丘の上にあるカカアコ・ウォーター・フロント・パークには、ツアー客のほか週末のフリー・イベントを楽しむ地元の人たちなどが集まり、あわせて数千人を動員。正午前から夕暮れ時までライブが開催された。カマカなどハワイのウクレレ・メーカーやウクレレ・ショップ、ハワイアン・クラフト・ショップが出店するテントがならんだ野外会場では、ウクレレ作りに携わる現地の人たちとの交流や買い物を楽しむウクレレ・ファンたちの姿も見られた。

 ステージのラインナップは、ハワイ最大のウクレレ・スクールである「ロイ・サクマ・ウクレレ・スクール」の子供たちや、人気プレーヤーのブライアン・トレンティーノ、そしてハーブ・オータ・ジュニア、カレイ、ジョディー&クリスなどの若手プレーヤー、フラ・ファンにも人気のミュージシャンであるホルナペやナタリー・アイ・カマウウ、マノアDNAなどが続々と登場。このほかアメリカ本土からウクレレ・レジェンドのライル・リッツ、オーストラリアからウクレレ・プレーヤーのアンソニー・レオナルド、日本からは総勢20名以上のウクレレ・オーケストラ・オブ・ジャパン、イワオ、関口和之らが出演するなど、類を見ないウクレレ・イベントだ。

 演奏される音楽もアーティストによって実にさまざまだ。ジャズあり、ポップスあり、ハワイアンあり、ロックありで、ウクレレという楽器の奥深さを改めて感じさせた。水平線の向こうにオレンジ色になった太陽が沈んでいくころステージに上がったのは、"ウクレレの神様"として知られるオータサン。夕方の海風で涼しくなった会場に、オータサンのやさしいウクレレの音色でジャズ・ナンバーが流れる。最高に贅沢で心地よいサンセット・タイムを満喫した観客の前に続いて登場したのは、このイベントのトリをつとめるハワイアン・バンドのパリ。アップテンポのウクレレ早弾きで会場を一気に盛り上げ、最後はサザンオールスターズのリズム・セクションである関口氏と松田弘氏(ドラム)をゲストに迎え、「勝手にシンドバット」を生演奏。パリの日本語でのボーカルもがんばって、ステージも会場の観客もノリノリのフィナーレとなった。

 「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ」は今回で2回目の開催だが、ハワイ州知事がこの日2月13日をハワイ州の「ウクレレの日」と制定し、ホノルル市長も会場でこの日を「ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ・デー」と制定することを発表。日本でのウクレレ・ブームを引っ張り、同イベントを実現させた関口氏にお祝いの言葉がかけられた。イベント終了後、関口氏は「今後も世界中のウクレレ・ファンが参加できるイベントにしたい。そしてハワイでのウクレレ・ミュージアム設立に向けて楽しみながら進んでいきたい」と、今後もウクレレ関連の活動に対する熱意を話した。


▽ウクレレ・ピクニック・イン・ハワイ公式サイト(日本語)
http://www.ukulelepicnicinhawaii.org/jp/

 

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取材:吉見大介