消費者の購買行動からみたオンライン旅行市場 (3/5)
( 2010年10月14日 )
2:検索・キーワードから絞込み
検索では、YAHOO!(ヤフー)やグーグルを利用する消費者が多いだろう。一般的にヤフーは60%前後、グーグルが35%以上とされ、この2社の検索結果に敏感に対応しているといっても過言ではない。そのため、多くのユーザーを自社サイトに呼び寄せようと、各社は検索結果の表示で上位になるようにする検索エンジン最適化「SEO」対策に取り組んでいる。
さらに旅行を絞り込む段階では、多くの場合は内容や価格を比較、検討する。その際に登場するのが、楽天やじゃらんなどのオンライン専業サイトや旅行会社のサイトのほか、旅行情報を提供するトラベルコちゃんやエイビーロード、トラベル・ジェーピーなど、旅行関連の会社から商品情報を集めている、検索比較サイトだ。
これらのサイトは消費者がイメージしている旅行を、より現実的に考えてもらう役割を担っている。例えば、消費者が希望する旅行が、行き先は「ハワイ」、出発地は「東京」、予算は「8万円から10万円」、旅行日数は「8日間」と具体的な場合、それぞれを検索条件として指定すると、結果が一覧で表示される。
もし、イメージが具体的でない場合でも、目的地や価格帯でツアーが表示されるようになっており、気に入ったものがあれば旅行会社のサイトへ遷移する、メールや電話で問いあわせをする、といった予約への行動を起こすことになる。ツアー、航空券、ホテルや旅館などそれぞれの商品別に各サイトを訪れることなく内容や価格を比較・検索できるため利便性が高い。旅行会社をはじめサプライヤー側からすると、旅行を購入する確率の高い人を誘導してもらえるという利点があり、消費者と旅行業者の双方にとって重要なサイトとなっている。