ITソリューションの有効活用(2) (2/3)
( 2010年11月17日 )
スマートフォンとインフラの進化で新たな動き
スマートフォンが浸透しつつある背景には、ネットワークなどのインフラの整備やデータ定額制の一般化により、利用に対するハードルが低くなったことがあげられる。
加えて、モバイル回線の高速化や無線LAN(いわゆるWi-Fi)が普及したことにより、画像や動画など大容量のデータもストレスなく見られる環境が整った。最近では、モバイルWi-Fiルーターの登場で、どこにいても自分の周囲を無線LANエリアにすることも可能となっている。
インフラ面の進化は国内だけにとどまらない。これまではほとんど利用されてこなかった海外での携帯データ通信も、環境の整備とともにいよいよ本格的な普及がはじまりそうだ。
今年1月に、海外携帯電話レンタルや国際モバイルデータ通信サービスを展開するインターコミュニケーションズが海外データの通信定額プランを開始したのを皮切りに、グローバルデータや夏にはソフトバンクやNTTドコモも同様のサービスを提供し、通信料が高価であった海外におけるデータ通信も身近になった。より高速での通信を希望する人向けに海外で使えるモバイルWi-Fiルーターも出てきている。
さらに、このようなサービスを旅行会社から提供するという動きもある。このモバイルWi-Fiルーターを旅行期間だけ安価でレンタルするサービスや、ジャルパックでは今年7月、添乗員がモバイルWi-Fiルーターを持ち歩き、添乗員の近辺に無線LANエリアを作り出すサービスを試験的に導入している。モバイル環境を意識した旅行ビジネスへの活用も拡大しつつあるのだ。