ITソリューションの有効活用(2) (3/3)
( 2010年11月17日 )
利用シーンの変化から生まれる接点
ユーザーが利用する機器や環境に変化が生じることで、これまではアプローチできなかった旅行シーンでの接点を持てる可能性が広がった。これまで旅行商品を提供する側からのサービスは、旅行出発前に提供するものが圧倒的に多かった。しかし、これからは「旅先でのサポート」という、いわゆる旅行先でのコンシェルジェサービスのようなアプローチが可能となる。
例えば、旅行会社として旅先でのおすすめのショッピング店舗、レストラン、観光スポットなどを表示し、さらに店舗までのルートを案内してくれるサービス(アプリ)をスマートフォン向けに提供したり、空き時間に簡単にオプショナルツアーを申し込めるようにすれば、旅先での旅行者の動きは活性化し、顧客満足は向上するだろう。それにより、旅行前や旅行中における販売機会の拡大も期待できる。
これまでオンライン販売では、「自宅の机の前で積極的に情報(旅行商品)を探すユーザー」を主なターゲットとすることが多かった。しかし、購買行動に変化をもたらすツイッターなどのソーシャルネットワーク、その利用を促進するスマートフォンなどの新しいトレンドは、ユーザーとの新たな接点を産み出し、旅行商品に新しい価値を付け加えていくことになる。これからは旅行中や帰着後など、多様なシーンでの利用に応えられる新しいサービスの提供も考えていかなければならない。