ITソリューションの有効活用(5) (3/3)
( 2010年12月15日 )
旅の思い出共有にも位置情報が力を発揮
旅行の思い出とは「どこで、何をした」というものであり、それには位置情報が不可欠だ。写真や思い出に位置情報がつくことで、旅行をリアル感たっぷりにトレースすることが可能になるのだ。また、思い出の発信についても、そのリアリティ感は他の人と情報を共有し、共感につながっていくことが多い。
楽天トラベルがリリースした「たびメモ」というiPhoneアプリでは、位置情報を旅の思い出共有に活用するしくみを持っている。このアプリをインストールしたiPhoneで風景や建物を撮影すると、iPhoneのGPS機能によりたびメモ専用の地図に撮影場所の位置情報が印される。そこにコメントを付け足すと地図付きで旅の思い出を共有することが可能だ。
もちろん、ここで作成した旅の思い出は、自分の次の旅行のモチベーションにつながることに加え、ツイッターやフェイスブックなどのSNSを通じて紹介でき、多くのユーザーに旅の良さや旅行のサービスが知れることとなる。こういった情報の広がり方は、旅の終了後にもサービスの告知や企業サイトの流入や認知度の向上に活用できるのだ。
旅行とは必ず移動を伴うものだ。それに加え、見知らぬ場所に行くことが多い。ゆえに、ユーザーは現在地や近隣情報について検索をかけて不安を払拭し、好奇心を駆り立てて、それをもとに行動を起こす。その一連の動きの中で位置情報は欠かせないものなのだ。ユーザーの満足度向上にもつながりやすい位置情報を、ぜひとも旅行サービスに活用していきたい。