ネット集客の改善技術5 検索キーワード攻略 旅行会社・航空会社編 (1/3)

 検索結果ページを舞台にした集客は、今ではウェブマーケティングのセオリーのひとつとして広く活用されるようになりました。これをうまく実践するには、まずユーザーがどのようなキーワードの組みあわせで情報を求めているのかを知ることが重要です。

 まずは検索キーワードを推理することからはじまります。といっても、ユーザーが用いるキーワードの傾向がわかればいいわけで、便利なことに、それを教えてくれるウェブツールがあります。ヤフーは「キーワードアドバイスツール」、グーグルは「キーワードツール」というサービス名で提供しています。これらのツールを使うと、どのようなキーワードがどのような組みあわせで、どの程度の検索数があるのかという傾向はもちろん、月間検索数や検索連動型広告(リスティング広告)の推定平均クリック単価や、推定クリック率までわかります。

 例としてキーワード「シドニー」の場合の組みあわせをみていきましょう。図表1はキーワードアドバイスツールの画面です。今回はこの中の上から3番目にある「シドニー 観光」を例にあげながら話を進めます。


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 検索キーワードの組みあわせ「シドニー 観光」は月間検索数が4400件あることがわかります。そしてリスティング広告の平均クリック単価は64円です。これは最高入札価格(つまり1位で表示させた場合)の1クリックあたりの平均クリック料金です。さらに右をみると「推定クリック率」があります。これは同じく1位表示をしていた場合のクリック率で、5.88%であることを示しています。その右隣は1日あたりのインプレッション数で、1日あたりの表示回数が 102回あり、そして推定クリック数が6回ということを意味します。

 当然ながらこれだけでは集客としては不十分なので、その他のキーワードの組みあわせでも表示されるように組みあわせて原稿を作成することが必要となります。例えば第4位にある「シドニー 旅行」や第9位にある「シドニー ツアー」第12位にある「シドニー 情報」などは高クリック率が期待できます。



執筆:鶴本浩司(株式会社マーケティング・ボイス 代表取締役)

101006_itcolumn03.jpg 外国政府観光局を経て、ツーリズム(観光・旅行)に特化したマーケティング会社、「株式会社マーケティング・ボイス」を設立、現在に至る。

 その他、ツーリズム専門のシンクタンクであるツーリズム・マーケティング研究所の客員研究員、東証上場企業・パイプドビッツ社の社外取締役なども兼職している。執筆、講演多数。