ネット集客の改善技術5 検索キーワード攻略 旅行会社・航空会社編 (2/3)
旅行会社のSEMのキーワード、実例解説
ここで実際にキーワード「シドニー 観光」の検索結果から、旅行会社のSEMの実態を検証していきましょう。図表2がその画面です。検索で用いられた文字が太字で表示され、ユーザーが自ら用いたキーワードとどれが合致しているかが、把握しやすくなっています。SEMは限られた文字数のタイトルと説明文で表現しなければならないので、各社ともコピーライティングは知恵を絞っていることがうかがえます。いくつか実例をあげながら解説していきます。
メイン部分の上から2番目にある広告では、タイトルを「シドニーの現地ツアーが安い!」として、さらに説明文では「損をするところでした」と表示しています。これは価格訴求型で、他の広告との差別化を測っています。
同じく4番目にある広告ではタイトルで「格安オプショナルツアー予約!」として、本文では「シドニーの現地ツアー大セール中!価格を比べてください。」と掲載しています。同じく価格訴求型ですが、ユーザーの購買行動の特性である「比較購買」をうまく捉えた表現にしています。
右サイドに目を向けると、トップにある広告の説明文で「24時間受付!」という文章で、従来の旅行会社の営業時間によるユーザー行動の制限を解き放ち、同時にクリックによる行動促進(Click to Action)を促しています。
さらに右サイドの4番目の説明文では「最大70%!会員限定、更にポイント付与でお得」として、付加価値を訴求しています。
タイトルおよび説明文は、ユーザーにとって価値があるかどうか成否のカギを握ります。ユーザーにとっての価値とは、課題解決や満足度、付加価値などがあげられます。ぜひ自社の商品やサービスはユーザーにとってどのような価値があるかを考えてみたいところです。
なお、ここで注意したいのは、これはヤフー検索の場合ということです。グーグルの「キーワードツール」画面だと(図表3)、キーワード「シドニー 観光」は月間2400件と、ヤフーに比べて約半分程度に留まっています。このあたりも留意が必要です。